〜E「エッ!」東京に自分の名前が〜 (T) 2004.8.9
先日、周南市郊外にある中古住宅の売買がありました。買主さんは東京にお住まいで、定年後地元の旧徳山に帰ってくるので家を確保しておきたいとの事でした。
遠方にお住まいでもあり、契約は私が東京のご自宅に伺ってする事となりました。山手線池袋駅から西武鉄道に乗り換えて20分位の所にある街でした。東京都でありながら、所々に畑もある地方の中小都市のようなたたずまいでしたが、ちょうど夕方ラッシュ時にあたり、人の数の多さには、やはり都会だと驚きました。契約はスムーズに完了しました。
その後、先方のご主人が『ちょっと相談があるのだが・・・』と大きめの封筒をテーブルに出されました。封筒の中から書類を取り出しながら『実は15年程前に、今回契約した家の近くに土地を買っていたのだが、これを売りたい』と言われます。
詳しい内容をお伺いすると、当時知り合いが不動産業者をしていて、勧められるままに土地を買ったが、何となくその土地に家を建てる気になれなくて今に到っているとの事でした。
不動産の売買は私の仕事ですから、早速、不動産の内容を確認しようと15年前の売買契約書を見せていただきました。
その契約書を一目見て、私は思わず『エッ!』と声を出してしまいました。なんと、契約書の仲介業者の覧に私の名前が書いてあるではありませんか。
ご主人も奥さんもビックリした顔でこちらを見つめておられます。理由は簡単な事で、その当時私が勤めていた不動産会社がその土地の仲介をしており、買主さんはすべての手続きを知り合いの業者に依頼されていたので、一度も顔を合わせる事もなく売買が完了していたと言う事です。
しかし、まさか東京で自分の名前に出くわすとは思ってもみませんでした。私とご主人と奥さんとで『本当に不思議な縁ですね』と大笑いしてしまいました。
〜F刑事さんは24時間体制〜 (T) 2004.9.11

長く不動産業をしていると、いろいろな職業の方と、知り合いになります。もちろん、不動産売買をとおしての付き合いですから、割合深い関係といえます。お医者さん、学校の先生、弁護士さん、刑事さんなど、それは様々です。
これも15年前くらいの話ですが、山口市内の中古住宅を購入されたのが、当時県央部にある街の警察署にご勤務の刑事さんでした。4課の刑事課長さんということで、40才位のすらりと背が高く、引き締まった体つきの方でした。私もまだ30歳頃のことで、初めてお会いし名刺をいただいた時は、かなりどきどきしていたことをおぼえています。
売買の話はとんとん拍子にすすみ、2月の初旬に契約というはこびになりました。当時住まれていた県央部の街の警察官舎(4階建てのアパート)へ、夕方6時ごろ契約書等の説明をするために伺いました。まず部屋に入っておどろいたのは、壁一面に無線機などの様々な計器が設置してあったことです。
ちょうどその頃、暴力団の抗争事件があり、九州の団体の幹部が数人その町に向かっているということで、情報収集をしているということでした。刑事課長さんは、小さなマイクのついたヘッドフォンをして、連絡を受け、また指示を出す合間に、私がする契約の説明を聞いておられました。
私と話をするときには、とても穏やかな声なのですが、部下に指示をされる声は、思わず背筋が伸びるような、緊迫した鋭さがありました。
1ヵ月後に最終取引をし、家の引渡しを無事済ませましたが、なんとなくいつもとちがう『ホッ』っとする感じがしたのは、なぜでしょうか?

〜Gあなたの価値観は?リスク管理は?〜 (T) 2004.10.16

家に何を求めるかは、人それぞれの価値観の問題ですから、これが正解というものはないと思います。土地は狭くても街中の便利なところに住みたいと思う人、多少不便でも、郊外の緑の多い場所でゆったり暮らしたいと思う人、予算についても、多少無理をしてでも、自分の理想に近い家を求める人、家に必要以上の資金は、使いたくないと考える人、ほんとうに様々です。
12・3年前、ある銀行マンに、中古住宅を買っていただきました。その住宅は幹線道路から幅が2.5m位の狭い道路、しかも坂道を300m位入った所にあり、建物も造りはしっかりしていましたが、築20年で間取りは、昔風の4DKでした。価格は1,000万円を切っていましたが、条件的には、売れにくい物件だと思っていました。
その銀行マンは、チラシ広告を見て問い合わせをされ、私が現地を案内しました。当時30歳くらいで、奥さんと、小さな2人の子供さんと来られました。正直私は、気に入られるとは思っていませんでしたが、購入を即決されました。
契約から最終取引まで何度かお話をする中で、彼の、家とお金に関する考え方が理解できました。『とにかく10年以内に住宅ローンを終わらせる』
彼の年収からすれば、30年返済であれば1800万円〜2000万円位の借入れも返済も可能でしたが、彼は『長期のローンはリスクが大きいし、自分の人生と子供の将来をそのリスクにさらしたくない』という信念を持っていました。
2000万円の住宅ローンを30年間返済しつづけても新しくて広い家がいいのか、古くてせまい家でも10年後には借入れが終れるのがいいのか、これも価値観の問題で、どちらが正解ということではありませんが、借入れはできるだけ少なく、返済期間はできるだけ短いほうがリスクが小さくなることは間違いありません。

〜HいつでもOKです。〜 (T) 2004.11.13

私の名刺の左下には『年中無休24時間受付』と書かれています。
たまに名刺を受け取られた方が、『本当ですか?』と聞かれます。基本的には事務所は毎週水曜日を定休日にしていますが、ほとんどの場合スタッフが交替で出勤しています。朝九時に開店して、夜8時位までは、誰かがいます。
それ以降はどうするかというと、会社の電話を携帯電話に転送します。家に帰ってもいつも身近に携帯電話を置き、寝る時は枕元、トイレにも持って入ります。たまの休日でもどこへ行くにも必ず身に付けています。

『年中無休、24時間受付』ということの必要性を教わったのは、20年前に受けたセミナーで、田中真澄という講師からでした。
私たち商人が、お客様に提供できる商品やサービスは様々です。しかしその根本にお客様のお役に立つという精神がなければ、支持されることはありません。
お役に立つという精神をどう現実の行動に結びつけるのか、その1つの方法が、『年中無休、24時間受付』です。いつでもどうぞ どんなことでもどうぞ、喜んで承ります、という気持ちで日々生活したいと思っています。
ただ私もまだ未熟な人間ですから、100%完璧にできているとは思っていません。
毎日が修行です。

電話が鳴ったら呼出音3回以内に出ることを心がけていますが、運転中と入浴中、熟睡しているときは出られないかもしれません。『ためしに真夜中に電話してみよう』というのは心臓に悪いので勘弁して下さいネ。

〜I司法書士さんって、個性派?〜 (T) 2004.11.20

不動産を買うということは、その不動産の所有権を買うということです。
電気製品や車のように持って帰ることは出来ませんから、不動産の持主は自分ですという事をハッキリさせるために、法務局という公的機関に登録するという手続きが必要になります。
通常その手続きは、司法書士さんに依頼します。個人でも登記申請はできますが、手続きや書類のチェックが厳しく、煩雑なので費用を払っても司法書士さんに頼むのが正解だと思います。不動産取引を年間100件以上している私達は、当然地元の司法書士さんとは顔なじみです。
司法書士さんと、つきあってみて感じる事は、皆さんそれぞれに個性的だという事です。個人の資格と責任で仕事をされている訳ですから、ポリシーと使命感を持っておられます。特に、不動産取引の場合は、司法書士さんに書類の確認をしてもらい、OKをもらって、大きなお金のやりとりをする訳ですから、司法書士さんの責任は重大です。
15年位前、美祢市で中古住宅の売買がありました。遠方であり、司法書士さんは買手さんの住宅ローンを組む銀行が指定しました。取引当日、売主・買主そして私がその銀行に集まりました。約束時間になっても司法書士さんはあらわれません。事務所に電話してもらっても留守のようです。やきもきしながら待っていましたが、40分位して60才位の白髪の司法書士さんが銀行にあらわれました。黒の礼服に白いネクタイ、顔は真っ赤で足取りもおぼつきません。
話を聞くと、結婚式場から直行されたようです。
司法書士さんは、多少あやしい呂律で『大丈夫、手続きは間違いなくします』と酒の臭いをプンプンさせながら書類を取り出しています。銀行の担当者も苦笑しています。
買主売主相方の了解を得て取引きは済ませました。
銀行の紹介なので問題は無いだろうという判断でしたが、後にも先にも酔っ払った司法書士さんで取引をしたのはこの時だけでした。


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