@やっぱり明るいお店がいい (T) 2004.4.30
20年前の不動産業者の事務所は、
正面のガラスにマジックで物件情報を書いた赤い縁取りのある紙を
ベタベタと貼っていました。
事務所の中は薄暗く、外からは中の様子が分からず、
ドアを開けて入っていくのにもかなりの勇気が
必要だったのではないでしょうか?
事務所の中には古びた応接セットが置かれ、
奥の事務机には気難しそうなオヤジが座っている…

私がこの業界に入った頃は
そんな事務所がほとんどだったように思います。
現在は、多くの事務所がガラス部分を多くとり、
外から中の様子がよくわかる様な造りになっています。
また、女性社員が明るく親切に対応してくれます。
『不動産屋』から、『不動産情報サービス業』に
変化していると言うことでしょうか。
A低金利時代は幸せ?〜 (T) 2004.5.9
現在の住宅ローン金利は、
どの金融機関も変動金利がおおむね2%です。
20年前は固定金利が6%後半っだったように思います。
その頃不動産を購入いただいたお客様の住宅ローンの手続きをした時、
変動金利が初めて6%をきって5.6%になり、お客様と
「金利が安くなって良かったですね」
と喜んだことを思い出しました。
その当時は景気もよく、土地価格はどんどん上がり、
給料も毎年かなりのUPが見込めるという時代で、
5.6%という金利がとても魅力的な数字でした。
1500万円の借入をして、30年返済の場合、
金利5.6%では月々の返済額は86111円です。
同じ条件で、金利2%では、55442円です。
毎月の返済額が約3万円違います。
そういう意味では、現在は住宅ローンを組むのには有利な時代です。
しかし、経済情勢を考えると、給料は上がりそうにない。
いつリストラされるかわからない。
先行き不透明な何となく重苦しい空気があります。
住宅ローンの金利が今よりずっと高かった20年前は、
少しくらい無理して不動産を買っても、
5年もすれば給料の上昇分で返済も楽になる。
土地は上がる一方なので、少しでも早く買った方が有利だ。
とにかくプラスのエネルギーがあったように思います。
どんな時代でも、家が必要な人はいます。
必要な時に気に入った不動産と出会えたなら、色んなことを考えずに、
これも『縁』だと割り切って買う事が正解だとそう思う今日この頃です。
B諸行無常・・・備えあれば・・・ (T) 2004.5.10
 まだ30歳になったばかりの頃、
あるご夫婦に中古住宅を購入していただきました。
ご主人が56歳、9年返済で700万円の住宅ローンを借入されました。
現在の住宅ローンは、団体信用生命保険に加入することが義務づけられており、保険料も金利の中に織り込まれている場合がほとんどです。
 当時は、保険の加入は任意で、保険料も年間8万円位の別支払いでした。
 購入いただいたご主人は、見た目も頑丈そうであり、
返済年数もそんなに長くないという事で、
ご夫妻で相談され、加入しないという事で手続きをしました。
家の引渡しも無事終わり、2ヶ月たった頃、
奥様から半泣きの声で電話がありました。
ご主人が無くなったという連絡でした。
 一瞬声が出ませんでした。
葬儀に参列し、少し落ち着いた頃その後の事について相談をしました。
幸い奥様にも収入があり、子供さん方も援助すると言うことで
住宅ローン返済の目処は立ちました。
 この時、奥様がしみじみと言われたことは、
「人生、いつ何があるかわからない。
生命保険も、保険料がもったいないという事で加入しなかったけど、
今思えば、お守りのつもりで入っておけばよかった。」
ただただ無言で頷く事しか出来ませんでした。

『団体信用生命保険』
簡単に言うと、ローン返済中に借りた人が死亡したり、
重度の障害で寝たきりになったような場合、
ローンの残額を保険で支払うというような生命保険です。
C商売は笑売。母は強し〜 (T) 2004.5.30
世の中には、すごい人が沢山居ます。
18年前、店舗付中古住宅を買っていただいたお客様のお話です。
当時この方は自分の家を持っておられました。
ご主人は40才後半で会社員、奥さんは専業主婦で40才前半、
二人のお子さんはまもなく成人という状態でした。
奥さんが大阪出身で、
『自分で関西風のお好み焼きのお店を出したい』
という事で、幹線沿いの3000万円近い物件を購入されました。
当時としては、かなり高額な部類です。
更に数百万円をかけてお好み焼きの店へと改装されました。
店舗部分が10坪程度で、カウンター、テーブル席あわせても
12,3人入ればいっぱいという広さしかありません。
もと住まわれて家は売られましたが、
住宅ローンや改装費の借入れはかなりの額でした。
他人事ながら、心配でした。
お好み焼きの味は、奥さんがかなり研究されており、
一年間かけて大阪の店で修業したというだけあって、
本当に『うまい!』と思いました。
味の良さと、商売センス、営業努力のかいあって繁盛しているようでした。
そして、5年後・・・
なんと、元の建物を解体して4階建てのビルを新築されました。
1階がお好み焼きの店、2階が息子さん夫婦のラーメン専門店、
3階4階が2世帯の住居です。
新装オープンの時におじゃましましたが、
はつらつとした奥さんの笑顔がとても印象的でした。
成功の要因は色々あると思いますが、この奥さんの気さくで明るい性格と、
夢を実現しようという思いが一番の要因のような気がしました。
D都会の大学に4年間行かせると、
一千万円かかる?(T)
2004.6.10
この春、娘が高校を卒業し、今は大阪の専門学校に通っています。
かなり早い時期から大阪の学校へ行くことは決めていましたので、
去年の10月に、住むためのアパートの下見に
娘と一緒に大阪へ行った時の話しです。
学校から不動産業者を紹介されており、
その業者が管理している
3つの1ルームマンションの中の一つで業者と会う手筈はすでにしていました。
こちらと同業者ですので、どんな対応をするのか楽しみな部分もありました。
やってきたのは、20代後半のハキハキしゃべる女性でした。
その日下見をする3つのマンションの立地とか、
管理のシステムなどをざっと説明してくれ、実際の部屋を案内してくれました。
説明もわかりやすく、コチラの質問にもよどみなく適確に応えてくれます。
また娘の気持ちをくすぐるような話題や、
親に安心感を与える事例などを折りまぜながら、会話を進めていきます。
内心、よく訓練されているなぁと関心しました。
下見のつもりだったのですが、結局仮契約をして帰る事になりました。
大阪市内で12階建のあまり広くない1DKの賃貸マンションで
管理人が常駐しているのですが、
家賃が月68,000円、敷金保証金などが家賃の8ヵ月分、管理費が年間12万円です。
居住費だけで年間約120万円です。
あと生活費もそれなりに仕送りしなければなりません。
仮契約の印鑑を押す時、隣に居た娘に言いました。
『まじめに勉強してね。』
子供を家から出して進学させるのは本当に大変です。

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